2020年4月23日
顎関節症が自律神経の乱れをおこす?
カテゴリ: 顎関節症
顎関節症が不眠やうつ症状を起こす?
顎関節症によって様々な症状が引き起こされると言われています。
その中でも印象に残りやすいのが「顎関節症によって不眠やうつ症状も引き起こされる!」ということです。
うつ症状というのは食欲低下、不眠、無気力、体重減少、倦怠感、意欲低下などです。
そのうつ症状の原因でよく考えられているのは
・環境要因(引っ越しや転勤など生活環境の変化、家庭内や人間関係のトラブル)
・性格傾向(完璧主義、几帳面、義務感や正義感が強い)などです。
その他にも遺伝的要因、身体の不調が挙げられます。
多くの歯科のホームページに「顎関節症はうつ症状を引き起こしやすい。反対に、うつなど精神的な症状によって顎関節症を引き起こしやすくなる」と書かれています。
その原因として身体の不調はもちろん、環境要因によるストレスで歯を噛みしめてしまうため引き起こされやすい、とも考えられています。
果たしてそれは本当なのでしょうか。
筋肉の痛みは内臓の不調のサイン!
顎関節症の症状は、筋肉の痛みがきっかけとなって引き起こされやすくなります。
その筋肉の痛みというのは、内臓の不調から来ています。
例えば胃の調子が悪い人はお腹周りはもちろん、背中の筋肉も緊張している人が多いです。
心臓が疲れていても背中が痛くなりやすいです。
生理痛がある人は生理のときに腰がだるくなりやすいと思います。
そして肩こりを訴える人のほとんどは咽が弱いです。
話を戻して顎関節症の場合で考えてみると、顔周りの不調によって顔周りの筋肉が緊張します。
顔周りの不調というのは鼻や咽、耳、目、口腔内などです。
鼻炎、花粉症、いびき、ドライアイ、耳鳴り、めまい、虫歯があると顔周りの筋肉が緊張するのです。
内臓の不調が蓄積されると自律神経が乱れていく
内臓の不調が蓄積されていくと、次第に自律神経も乱れていきます。
内臓の不調がある→脊髄に小さな痛みという信号が伝えられる→脊髄が交感神経細胞に痛みを伝える
といった流れで自律神経が乱れていくのです。
自律神経というのは、高いところに行くとドキドキしたり、食べ物を見るだけで「美味しそう」と唾液を出したり、暑いときに汗をかいて体温を下げたりと、人間を守るために自動的に調整してくれている神経です。
その自律神経が乱れると、必要ないときにドキドキ動悸がしたり、アクティブに動きたいのに怠くて動けなかったりと、日常生活を送るのに支障が出てきてしまうのです。
その原因になっているのが内臓の不調と考えられます。
当院でもうつ症状などを訴える患者さんは、頭痛や肩こり、顔周り、お腹周りの不調が出ている人が多いです。
そのため、内臓の不調をしっかり取り除くことがうつ症状改善の近道となるのです。
顎関節症も内臓の乱れのサインかもしれない
つまり顎関節症も、筋肉が緊張する原因となっている内臓が原因かもしれません。
自律神経の乱れのサインとも考えられます。
言い換えれば、顎関節症の症状=内臓による緊張で自律神経の乱れを引き起こしているということです。
今までひとまとめに「自律神経の乱れ」「自律神経失調症」といっても、いまいちピンと来ていなかったかもしれませんが、自律神経が乱れは内臓の乱れの積み重ねです。
顎関節症の症状で悩んでいる方、思い当たる節はありませんか?鼻炎やドライアイはありませんか?
決して「顎関節症は噛み合わせが原因」などと狭い目では見ずに、身体全体を広い目で見て根本的な治療をしていきましょう。
うつ症状につながる前に、しっかり内臓の不調を取り除くことが大切です。
顎関節症以外に困っていた症状が改善されるケースもたくさんありますよ。
顎関節症の治療解説ページはこちら
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