ミントはり灸院・顔面神経麻痺にマッサージもいいけど鍼も試してほしい

2020年4月15日

顔面神経麻痺にマッサージもいいけど鍼も試してほしい

カテゴリ: 顔面神経麻痺

顔面神経麻痺になってしまった場合に、みなさんがよく行うのがマッサージです。ただし、マッサージには、できることと、できないことがあります。今回は、マッッサージと鍼治療の違いについて解説します。

マッサージは簡単にできるのでおすすめ

顔面神経麻痺になると、病院やクリニックなどから、リハビリ目的のマッサージをすすめられることが多いですね。医療機関で行うのはもっぱら薬による治療だけなので、患部の回復を促すために、さらにマッサージするのがよいとされています。

マッサージは刺激も少なく、幅広くいろんな筋肉に刺激を与えることができるので効率的な方法です。ポイントを押さえれば誰でもできますし、いつでもどこでもできる手軽さも魅力です。テレビを観ながら、家族とおしゃべりしながら、「ながら」でできるのも良いところですよね。

ただ、マッサージではどうしてもできないこともあります。

マッサージは、患部を圧迫したり、こすったりすることで刺激を与えるものです。しかし、こうした刺激によって活性化するのは、ごく一部の神経に過ぎません。

マッサージは全身に行うことができますが、現実にはすべての神経に影響を与えられるわけではないのです。なかには、鍼による刺激にしか反応しない神経も存在しています。

院長 森本 賢司

この記事の執筆者

ミントはり灸院 院長
森本 賢司

高度専門鍼灸師

【略歴】
神戸東洋医療学院卒業
神戸東洋医療学院にて河村廣定先生に師事
明治国際医療大学 大学院 修士課程 修了
神戸東洋医療学院 非常勤講師

【資格】
はり師免許証・きゅう師免許証

>プロフィール詳細はこちら

六甲道本院
三ノ宮院
明石院

顔の骨は小さい、ほとんどは筋肉でできている。

場所を顔に限ってお話しましょう。顔は小さな骨からできており、ほとんどが筋肉組織で作られています。

顔にある主な筋肉は、表情筋と咀嚼筋です。表情筋は眼輪筋、頬筋、 口輪筋、鼻筋、オトガイ筋など、顔にある数10種類の筋肉の総称です。表情筋は、目、鼻、口を動かすための筋肉で、表情を作るのに使われることから表情筋と呼ばれています。咀嚼筋は、ものを噛むときに使う筋肉です。

これらの筋肉は、顔という狭い範囲の中で、入り組んだ状態で存在しています。顔が微妙な細かい表情を作れるのも、こうした筋肉が互いに密に組み合わさってできているからです。

ただし、複雑な構造をしているということは、刺激が与えにくいということを意味します。また、筋肉組織には厚みがあるので、深いところにも刺激を与えなければなりません。こうした点が、顔という部位の難しさといえるでしょう。

深いところに届けるには鍼しかない

マッサージによる刺激は、身体のごく表面にしか届きません。身体の表層には筋膜という部分がありますが、マッサージの刺激がとどくのは、ここだけです。

筋膜は一種の膜で、筋肉を包みこむと同時に、組織同士を結びつける役割も果たしています。全身に広がっていて、骨と同様に、骨格を保つのに必要です。肩こりにも関係が深いといわれています。

筋肉をしっかり動かそうと思ったら、表層の筋膜だけでなく、もっと深い部分にある筋肉にも働きかける必要があります。

深い筋肉は動きのベースとなる部分で、いろいろな表情を作る基礎となる筋肉です。ベースができていなければ、その上の部分も整いませんから、スムーズな表情を作れるようになるためには、ベースとなる深い筋肉がまずしっかりしている必要があります。

しかし、マッサージで押したり、さすったりしても届くのは筋膜までで、筋肉の深いところにまでは刺激を届けることができないのです。マッサージを強くしても、刺激を届けられる範囲は変わりません。そのため、一生懸命マッサージを続けているのに、なかなか良くならないという患者さんもいます。

深い筋肉へもしっかり刺激を届けられる方法としては、鍼という方法があります。鍼は、筋肉の奥深くへもしっかり刺激を届け、筋肉の内側から組織を活性化させるのに役立ちます。

もし、いろいろな治療をしてみて、マッサージも試して、それでもまだ回復しきれていないというような場合には、鍼もぜひ試してみて欲しいと思います。 当院には経験豊富なスタッフがおりますので、安心してご相談ください。

顔面神経麻痺の症状解説はこちら

当院「ミントはり灸院」は、根本から改善することに特化した神戸の鍼灸院です《年間10,000人超の実績》。六甲道駅3分”六甲院”/三ノ宮駅6分”三ノ宮院”/明石駅5分”明石院”の3店舗がございます。全室個室でマンツーマンで施術しています、ぜひお越しください。