2020年4月27日
逆流性食道炎に漢方はどうなの?
カテゴリ: 胃腸障害
よく使われるのが六君子湯などの胃酸を抑える効果のある漢方
逆流性食道炎とは、胃で消化したものが胃から食道に逆流して、さまざまな症状が出る病気をいいます。普段でも食べ過ぎたり飲みすぎたりすると同じようなことが起こることがありますが、単発ではなく慢性的に逆流しやすい状態になり、食道が荒れてしまうのが逆流性食道炎です。
通常、人間の体は胃酸が逆流しないように弁ができています。しかし、何かの原因でこの弁がうまく働かず、胃酸が食道へ逆流してしまうのです。食べ物を消化する胃酸は非常に酸性が強く、本来胃酸がないはずの食道に入ってしまうと、食道の粘膜に炎症を起こしてしまいます。
逆流性食道炎には専門の治療薬があります。一般的には西洋医学の薬が使用されますが、漢方が処方されることもあります。薬の方向性と言う意味では西洋薬とあまり変わりません。
漢方薬を使うケースは、妊婦さんなど一般薬に対する反応が強い人に使うことが多いようです。また、処方できる病院・クリニックも限られています。
漢方薬でよく使われるのは「六君子湯(りっくんしとう)」です。主に、胃腸が虚弱な人の食欲不振や吐き気、胸焼け等の改善に用いられる漢方薬です。
この記事の執筆者
ミントはり灸院 院長
森本 賢司
高度専門鍼灸師
【略歴】
神戸東洋医療学院卒業
神戸東洋医療学院にて河村廣定先生に師事
明治国際医療大学 大学院 修士課程 修了
神戸東洋医療学院 非常勤講師
【資格】
はり師免許証・きゅう師免許証
漢方だから治りやすいということではないので注意が必要
薬に関して気をつけておきたいことは、漢方だから治りやすいとは一概に言えないことです。漢方薬は長く飲むことが必要ですし、体質によっては効果が出にくい場合も少なくありません。
漢方薬とは、東洋の漢方医学に基づいて作られ、処方される医薬品をいいます。もとは中国で何千年の間、伝統的に用いられてきた薬で、複数の生薬(自然界に存在する植物や鉱物など)を組み合わせて特定の症状を和らげる効果を期待するものです。日本でも古くから医療として使われてきました。現在、一定の漢方薬は医療用漢方製剤として保険適用で処方してもらうことができるようになっています。
古くから一定の効果を認められたものだけが漢方薬として現在も残り、使用されているわけですから信用性は高いといえます。ただし、「漢方だから病気が治りやすい」ということはありません。逆に、漢方は服用する人の体質や症状によっても期待できる効果がまったく変わってくるので効きにくいケースもありえます。何らかの効果が出るまでに時間がかかる場合も少なくありません。
漢方薬のコツは「たくさんの種類の中から、いかに自分に合ったものを選べるか」であり、漢方薬を飲めば誰でも治るとはいえないのです。
漢方は副作用や体への影響は小さいがないわけではない、服用が長くなる時は見直すとき
また、漢方薬に関して「西洋医学で処方される薬よりも体への負担がない」という考えも間違っています。漢方薬は自然の力を生かした薬なので、何となく体に悪くないイメージがあるのかもしれません。
確かに、体への負担が少ない傾向はありますが、まったくないわけではありません。一定の効果が期待できる薬である以上、何らかの副作用があることは否めないのです。ですから、「漢方なら長く飲んでも安心」と簡単に考えないことが大切です。
たとえば、効いているかどうかもわからないまま、何となく何年も同じ漢方薬を飲んでいるようなら要注意です。もし服用していても症状が改善していないなら、漢方薬でも副作用がゼロではない以上、服薬を中止した方が良いです。
薬は、西洋薬であれ東洋薬であれ、定期的に見直すことが必要です。長い間飲んでいた薬がある場合は、受診のときに何をどれくらいの期間服用していたか、医師に申告することをおすすめします。
当院の鍼治療では、逆流性食道炎にも対応しています。症状や体質に合わせて適切な施術を選択し、様子をみながら継続して受けていただくようにしています。逆流性食道炎の症状でお悩みの方は、ぜひ当院へお気軽にご相談ください。
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当院「ミントはり灸院」は、根本から改善することに特化した神戸の鍼灸院です《年間10,000人超の実績》。六甲道駅3分”六甲院”/三ノ宮駅6分”三ノ宮院”/明石駅5分”明石院”の3店舗がございます。全室個室でマンツーマンで施術しています、ぜひお越しください。