2020年4月30日
肩が痛いけど、見るべきポイントは背中
カテゴリ: 肩こり・五十肩
肩が痛いときは背中をみるのがポイント
五十肩は肩の関節に炎症が起きて痛む症状です。どうしても肩ばかりに目が行きがちなのですが、ポイントは背中にあります。
背中は、肩関節・肘関節・手の関節を動かす起点となっています。肩関節を動かすとき、まず始めに肩甲骨が動きます。肩甲骨は背中側にあります。
つまり肩を動かすには、肩甲骨とその周りの筋肉が非常に大きく関わっているのです。
この記事の執筆者
ミントはり灸院 院長
森本 賢司
高度専門鍼灸師
【略歴】
神戸東洋医療学院卒業
神戸東洋医療学院にて河村廣定先生に師事
明治国際医療大学 大学院 修士課程 修了
神戸東洋医療学院 非常勤講師
【資格】
はり師免許証・きゅう師免許証
3つの筋肉をストレッチをするだけでも楽になる
肩を動かすには背中がポイントと説明しました。
そのため背中周り(肩甲骨周り)の筋肉をストレッチするだけでも五十肩は楽になります。
今回は、特に大切な3つの筋肉である僧帽筋、広背筋、菱形筋のストレッチ方法を見ていきましょう。
五十肩だけでなく、これらの筋肉をストレッチすると肩こりやむくみ、猫背、バストアップなどの改善効果も期待できます。
僧帽筋(そうぼうきん)
僧帽筋とは、肩の筋肉の中で一番大きな筋肉です。首の付け根から下に大きく広がっています。肩を上げることはもちろん、肩をすくめる、肩甲骨を寄せるときに動く筋肉です。
僧帽筋のストレッチのやり方は以下の通りです。まず床にあぐらをかいて座ります。膝の上に両手を乗せます。肩の力は抜きます。
息を吸って顎を上に向けます。このとき喉やお腹、胸が伸びているのを感じます。急に顎を上げるのではなく、ゆっくりと順番に伸ばしていくイメージです。
今度は息を吐きながら顎を下に向けます。目線はおへそを向きます。このとき背中が伸びているのを感じます。
しっかり呼吸を意識して、これらの動きを何度か繰り返しましょう。
似たような動きに、ヨガの「キャットアンドカウポーズ」というのがあります。
広背筋(こうはいきん)
広背筋とは、背中の真ん中から腰に広がる筋肉です。開いた腕を閉じたり、物を引っ張るときに動きます。筋肉がムキムキな人を後ろから見たときに「逆三角形のポーズ」をしていますよね。これは広背筋の形です。
広背筋のストレッチのやり方は以下の通りです。腕を横に開いて肘を曲げます。買い物袋を両手で持っているようなポーズです。そして肘を背中側でくっつかせるくらい、肩甲骨を後ろで寄せます。
戻して、また引き寄せて、を何度か繰り返します。強く弾みをつけると痛みに繋がるので気をつけましょう。
何度かやっているうちに肩甲骨周りが暖かくなってくると思います。
菱形筋(りょうけいきん)
菱形筋は上側の背骨の両側についている筋肉です。僧帽筋の奥にあります。胸を張るときに使います。他にも、引き出しを引くとき、アーチェリーで弓を引くとき、テニスやゴルフのスイングする動作で動いている筋肉です。
ここの動きが悪くなると呼吸が浅くなってしまったり、猫背を招きやすくなります。
菱形筋のストレッチのやり方は以下の通りです。
腰の後ろで両手を組みます。肩甲骨を寄せ、両手をさらに後ろへと引いていきます。このとき胸は上へ持ち上げるイメージです。これを何度か繰り返しましょう。
肩を動かしているのは背中の筋肉!
肩を動かしている、3つの背中の筋肉を紹介しました。五十肩を訴えて医療機関や整体を受診しても、肩の関節ばかりにアプローチされがちです。
むやみに肩をマッサージするのは危険です。
あくまでも肩を動かしているのは「背中周りの筋肉」であることを理解し、ピンポイントに筋肉を意識してストレッチしていきましょう。
日頃からここをストレッチすることで、五十肩になっていない人は五十肩予防にもなります。
肩こりが酷いときにもおすすめのストレッチです。 一気に筋肉を動かすのではなく、呼吸と共にゆっくり動かして戻すことが大切ですよ。
五十肩の症例解説はこちらです。
当院「ミントはり灸院」は、根本から改善することに特化した神戸の鍼灸院です《年間10,000人超の実績》。六甲道駅3分”六甲院”/三ノ宮駅6分”三ノ宮院”/明石駅5分”明石院”の3店舗がございます。全室個室でマンツーマンで施術しています、ぜひお越しください。