2020年5月2日
五十肩で手術を受けるべきか、回避する方法
カテゴリ: 肩こり・五十肩
五十肩で手術は必要か
五十肩は肩関節周りの炎症です。個人差はありますが、痛みを伴い、腕を上げることが出来なくなります。腕を上げられないので日常生活に支障が出ます。
数週間から数年単位で悩んでいる人もいます。基本的には痛み止めや、経過観察で終わることが多いのですが、ときに手術へと発展するケースがあります。
それは3ヶ月ほどリハビリをしても治らず、可動域が90度以上にならないときです。また、あまりにも強い痛みが治らないとき、肩関節の炎症が重症化しているときも手術を勧められます。
この記事の執筆者
ミントはり灸院 院長
森本 賢司
高度専門鍼灸師
【略歴】
神戸東洋医療学院卒業
神戸東洋医療学院にて河村廣定先生に師事
明治国際医療大学 大学院 修士課程 修了
神戸東洋医療学院 非常勤講師
【資格】
はり師免許証・きゅう師免許証
手術の方法
最近の五十肩の手術で多いのは「授動術」です。関節鏡視下授動術の後、麻酔下徒手的授動術をするのが一般的です。
関節鏡視下授動術というのは、皮膚に約4ミリほどの穴を開け、関節の中にスコープを入れます。そしてくっついている関節包を切り離し、広げていく手術です。
関節鏡視下授動術をした後、麻酔をして医師が直接手で肩関節を動かしていきます。他にも非観血的肩関節授動術や、石灰沈着の剥離術などがあります。
いずれにしても、どれも腱板の癒着が原因だと考えられています。
しかし「動かすことが出来ない」のは癒着ではなく、痛いからです。関節内の腱は痛みを感じることが少ないのです。痛みの原因というのは筋肉や皮膚から来ていることが大半です。
手術を受けるかどうか迷っているならば、「痛みがなくなったらする必要があるのか」を考えてみてください。
手術のデメリットは他にもある
五十肩の手術にはもちろんリスクも伴います。
手術をした後に、傷が感染することも考えられます。特に糖尿病を患っていると、五十肩になるリスクも高いのですが、術後の感染リスクも高まります。
また、肩関節を動かす際に上腕骨を骨折したり、肩関節の脱臼を起こしてしまうこともあります。
他にも手術後の1ヶ月は一生懸命リハビリをしないと、かえって手術前よりも悪化するケースがあります。1ヶ月リハビリを必死でしなければならないので、それだけの時間も取られます。
このように、手術が必ずしも五十肩を治す近道ではないのです。
痛みを取り除く注射
手術まではいかなくとも、肩関節に注射をする方法もあります。ヒアルロン酸や麻酔、ステロイドなどを注射することで痛みを取り除きます。これは対処療法で、痛みの原因を根本的に取り除く訳ではありません。
また痛みが出るケースや、人によっては注射をしても痛みが取れないままのことをあります。
手術を回避して痛みを取り除くには
手術を回避して、痛みそのものを根本的に取り除くにはどうすればいいのでしょうか。それは痛みがどこから来ているのかを知ることです。
先ほどもお伝えしたように、痛みの原因のほとんどは皮膚や筋肉にあります。そしてその筋肉や皮膚の痛みは内臓から来ていることが多いです。
五十肩になりやすい人は咽、肺、気管が弱い傾向にあります。例えば喫煙習慣がある、喘息持ち、咽が弱く風邪をひきやすい人などです。風邪をきっかけに五十肩を起こす人もいます。
まずはその内臓の弱さを取り除くことで、痛みも自然と取れていきます。筋肉の痛みが取れると腕も上がりやすくなります。そもそも肩を動かしているのは、背中周りや胸周りの筋肉です。
そこを理解しているかしていないかで、五十肩の治りは変わってきます。
手術の必要性とリスク、痛みの原因を理解しましょう
五十肩の手術について説明していきました。
何事にも手術をするのが一番手っ取り早いと考えられがちですが、五十肩の痛みに手術はお勧めできません。手術の方法、メリット、そしてデメリット。そもそも痛みがどこから来ているのかをよく理解した上で決めていきましょう。
五十肩の症例解説はこちらです。
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