2020年5月14日
唾液は味蕾を守るから成分にもこだわる
カテゴリ: 味覚・嗅覚障害
唾液の成分が原因で味覚障害を引き起こす
味覚障害の原因の1つに、唾液の成分が考えられます。
虫歯や口呼吸、噛み締め、ストレスなどがきっかけで顎に緊張が起きます。
顎には唾液の成分を作る顎下線があり、緊張によって唾液の粘液成分が増えてしまいます。粘っこい唾液によって口が乾き、味覚障害が起きるという仕組みです。
この記事では唾液の成分と、水分の大切さについて説明していきたいと思います。
唾液の働きとは
唾液の99%以上は水分でできています。唾液は口の中を潤すだけでなく、口内環境を整えたり、抗菌や免疫、消化にも関わっています。
唾液のおかげで声が出しやすくなったり、虫歯を防いだり、食べ物を正常に消化することが出来ているのです。
「よく噛んで食べましょう」と言われるのは唾液を多く出して消化をスムーズにする役割もあるからです。
健康な成人では、1日あたり平均1~1.5リットルもの唾液を分泌しています。ペットボトル1本分と考えると、相当な量ですよね。
身体にとっての弱点は乾燥
人間の身体の約50~75%は水分で出来ています。(年齢や性別によって個人差があります)それほど水分は大切です。
言い換えれば、乾燥が人間の身体にとっての弱点となります。乾燥が様々な障害を招きます。
例えばむくみや頻尿、鼻水、関節の痛み、皮膚の痒みなどです。
乾燥しやすい秋や冬には咽や鼻、目に炎症が起きている患者さんが増えます。
水分が不足することで血液が濃くなり、血流も悪くなり、最悪の場合は脳梗塞を引き起こすこともあります。水を一滴も摂らない状態が4~5日続くと命を落とすとまでも言われています。
そして舌で味を感じる神経である味蕾(みらい)も、舌に水分があることで正常に働きます。だからこそ、唾液の成分のバランスも味覚に関係しています。
唾液の成分
最初に唾液の99%以上が水分と説明しました。
その他の成分には、ナトリウム・カリウム・アミラーゼ・ムチンなどがあります。簡単に言うと、唾液はサラサラとネバネバの2種類に分けることが出来ます。
耳の横にある耳下腺から出る唾液はサラサラで、顎の顎下線ではサラサラとネバネバの2種類が、舌の舌下腺からはネバネバの唾液が分泌されています。
つまり、顎と舌から分泌される「ネバネバ唾液」が味覚障害に関係していることが分かると思います。
この唾液の成分を決めるのは交感神経の働きによるものです。ネバネバの唾液が完全に悪い訳ではありません。
細菌を絡めとってくれたり、口の中の粘膜を守って保湿してくれるという役割もあります。
しかしストレスが大きいと粘度が高まり過ぎてしまい、口の乾きや味覚障害を引き起こしてしまうのです。
このように、舌の水分・成分は適度なバランスが大切なのです。
こまめに水を飲みましょう!
唾液の成分と水分について説明しました。
もし口の渇きや口のねばつきを感じるのであれば、常に水を飲むことをおすすめします。汗や尿として水分が体外に出てしまうので、こまめに補給してあげることが大切です。
水を飲むことで唾液のバランスが良くなり、口の渇きによる味覚障害を改善させることが出来ます。
また、水分を摂ることは消化をスムーズにしたり、風邪の予防にもなります。唾液だけではありません。
身体のほとんどが水分で出来ているので、水を摂ることが血液の流れを良くしたり、内臓の働きを良くすることにつながります。
一気にたくさん飲むのではなく、咽を潤すくらいの量をこまめに摂るのが良いでしょう。
味覚障害が起きると食べ物や飲み物の味が分からないことでストレスを感じてしまいますが、水はもともと味を感じにくいものなので、ストレスなく飲めると思います。
味覚障害・嗅覚障害の症状別解説はこちら
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