2020年5月22日
隠れ鼻炎が嗅覚障害の原因に
カテゴリ: 味覚・嗅覚障害
隠れ鼻炎から嗅覚障害に
当院を受診する患者さんで「隠れ鼻炎」になっている人がたくさんいます。
触診をすると鼻に反応(炎症)がみられるのに、自覚障害がないことが多いのです。
でも話を聞いていくうちに「寝ているときに口呼吸をしていると言われる」「夜寝るときに鼻が詰まることがある」と訴えます。ときには治療していくうちに「鼻が通るようになった。今までずっと鼻が詰まっていたのかも」と言う患者さんもいます。
鼻が詰まるのが当たり前で、その状態でずっと生活している人も少なくありません。
でもその「隠れ鼻炎」に気づかず放っておくと、嗅覚障害を引き起こす可能性があります。
中には鼻が詰まっていることが当たり前で、嗅覚障害に陥っていることさえ気づかないこともあるそうです。
嗅覚障害について
嗅覚障害は、ニオイを感じられなくなったり、今までとニオイの感じ方が変わることを言います。
ずっと焦げ臭く感じる、ニオイに敏感になる人といったもいます。
風邪やインフルエンザ、鼻炎によって起こることが多いのですが、年々発症する人が増えています。
鼻をつまむと味が感じられにくくなるように、嗅覚は味覚とも深く関係しているので、嗅覚障害は料理や食事に影響してしまいます。
味が感じられないことで食事の量が減り、体重が減少する人もいます。一方、味付けが濃くなり生活習慣病のリスクが上がってしまう人もいます。
このように、嗅覚障害によって生活の質が落ちてしまいます。
鼻炎が嗅覚障害を引き起こす仕組み
人間の鼻の上部には、嗅覚を感じる小さな穴があります。
鼻の炎症によってそこが塞がってしまったり、神経に炎症が広がることで嗅覚障害が発生します。
つまり鼻炎が嗅覚障害を起こす原因になります。
しかし鼻の上部に起きる鼻炎は、鼻水として下に流れることが少なく咽の奥に流れ落ちます。
鼻水が出ないことで鼻炎に気づかず、隠れ鼻炎となってしまっているのです。
こうなると処置が遅れてしまいます。
隠れ鼻炎の見分け方
不意に咳が出る場合や、前頭部(おでこ)に痛みが起きる場合は、隠れ鼻炎になっているかもしれません。
鼻炎があるとのぼせやイライラ、集中力の低下、眠気を引き起こすことがあります。
また、隠れ鼻炎の人は睡眠に影響することが多いです。
朝起きたときに咽が痛い、いびきや口呼吸を指摘される、寝るときに鼻が詰まるという人は隠れ鼻炎の可能性が考えられます。
鼻炎の治療で嗅覚障害が治ることが多い
鼻炎が嗅覚障害を起こしているならば、鼻炎を治療することで嗅覚障害を改善することが可能です。
そして鼻炎が起きている人は咽にも炎症がみられることが多いので、咽のケアも大切です。
鼻が詰まっているせいで咽が乾燥したり、鼻のフィルター機能が低下することで、直接咽に悪いものが入り混んでしまうからです。
それには加湿器をつけて寝る、マスクをして寝る、口呼吸テープを貼る、こまめに飴や水分で咽を潤すなどの対策がおすすめです。
咽を温めるのもいいでしょう。
鼻の炎症には鼻うがいが非常におすすめです。
最初は抵抗があると思いますが、鼻うがいを続けている患者さんは、改善のスピードが速いです。
鼻が詰まり過ぎているとやりにくいのですが、徐々に通るようになってきます。
鼻うがいにはウイルスや花粉、ハウスダストなどを洗い流し、鼻がすっきりする効果があります。
風邪予防にもつながります。
最近は鼻うがいもメジャーになってきており、ドラッグストアでも買うことが出来ます。
花粉症の時期やインフルエンザが流行る時期は、売り切れになっていることもありました。 隠れ鼻炎があてはまる人は、早めにこのような対策していきましょう。
味覚障害・嗅覚障害の症状別解説はこちら
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