ミントはり灸院・リウマチは誤診しやすい

2020年4月15日

リウマチは誤診しやすい

カテゴリ: 関節リウマチ・膠原病

他の疾患と区別しずらい

リウマチは、確定診断が出にくいことでも知られています。似たような症状の病気が他にもあって、医療機関でもなかなか区別がつきにくいのです。たとえば、変形性関節症、SLE、シェーグレン症候群やいわゆる関節痛などとは共通する症状も多く、区別が難しいといわれています。

コロンビアでリウマチ患者を調査したところ、40%は誤診であったという調査報告もありました。4割もの患者さんが実はリウマチではなかったというのですから驚きます。適切な診断がなされなければ治療も進みませんから、患者さんはいつまでも苦しさから解放されません。なんとも痛ましいことです。

日本のように医療が進歩している国でも、リウマチの診断はいまだ難しいのが現状です。単一の検査を行っただけでは診断できないことが多いということを、まずは知っていただきたいと思います。

もし、健康診断でリウマチと言われたとしても、必ず専門医によるセカンドオピニオンを求めることをおすすめします。健康診断で行われる検査は簡易的なものが多いので、正しく診断できるとは限りません。専門医でさらに詳しい検査を受けて、本当にリウマチなのかどうかを確認するようにしましょう。やみくもに不安に思う前に、まずは受診が大事です。

痛みが強い場合は線維筋痛症の可能性も

関節リウマチの疑いありと診断されたけれど、実は線維筋痛症だったという場合もあるようです。線維筋痛症とは、全身のあちこちに非常に強い痛みやこわばりが生じる病気で、倦怠感や不眠などを伴うこともあります。全身に疼痛が起こるというリウマチとよく似た症状を持つ病気ですが、原因はまだ特定されていません。男性と女性では、女性に多い病気とされています。

線維筋痛症では、痛みの記憶が他の痛みを強くするといわれています。リウマチ同様、早期の治療が大切ですが、さまざまな症状が起こる病気で、原因も特定できていないため、誤診によって遅れることもあります。

もし、関節リウマチの疑いと言われて痛みが強い場合は、線維筋痛症の疑いも十分にあります。リウマチと診断された場合には、もしかしたら線維筋痛症もしれないと疑うことで予防できる可能性もあります。

症状日記をつけましょう

同じような症状を持つ病気がいくつもあって、確定診断が出にくい病気の場合は、自分で症状日記をつけておくと役に立ちます。毎日の痛みや体調を記録することで、検査や問診による診断の精度を上げることができます。

症状日記には、痛い場所、時間帯、前日の体調や精神的な変動などを書き記しておきましょう。その日いつどこがどのくらいの時間痛かったのか、前の人比べて体調が悪かったのはどこか、どう具合が悪かったのか、身体的なことだけでなく精神的なことも記しておきます。

つけ方に特に決まりはありません。メモ書き程度でも大丈夫ですが、なるべく詳しく書いておいたほうが良いでしょう。簡単な日記形式でも記録をつけることが診断を助けます。もし痛みの出方に何らかの共通点があれば、それは関節リウマチではなく、他の病気かもしれません。検査だけに頼らず、自分の体を自分で管理することから病気の治療は始まるのです。

リウマチの疑い?とは

関節リウマチは確定診断が難しい病気の1つです。時間をかけて経過を見てみないと診断できないケースも少なくありません。ですから、「リウマチの疑いあり」という検査結果が出ても、セカンドオピニオンを求めるなどして、きちんと診断してもらうことが重要です。また、医療機関任せにせず、症状日記をつけるなどして、日々自分の身体に向き合う姿勢も求められます。

とはいえ、検査結果が出れば、誰でも不安を感じるものです。もし、関節リウマチに関して何か悩みや不安をお持ちでしたら、お気軽に当院へご相談いただければと思います。症状日記のつけ方についてもご指導いたします。

関節リウマチの症状別解説ページはこちらから

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