2024年5月31日
女性の股関節痛のツボ紹介!股関節の痛みの原因と痛みの緩和方法とは
カテゴリ: しびれ・神経痛
股関節通の基礎知識
股関節痛は鼠径部の痛みを感じます。特に立ち上がりや歩き始めに発生しやすいです。
症状が進行すると、座っているだけ、寝ているだけでも痛みが強くなります。さらに進行すれば立ち仕事ができない、乗り物乗り降りが痛くて困難、正座ができないのどの生活動作への支障が出てきてしまいます。
整形外科に行くとレントゲンを撮ることになりますが、軟骨のすり減りや関節の隙間が狭くなる、関節に棘ができるといった検査結果になります。いわゆる関節症として診断されます。
ただ直ちに手術に向かうかというとそうではありません。多くの場合は運動療法といって体重を減らしたり、筋肉をつけたり、ストレッチをしたりして、股関節の負担を下げることを目的としたリハビリを行います。
当院に来院される方はそれでも効果がなくて、手術をしなければならないと言われている人たちです。では鍼灸院ではどんなアプローチをするのか、そしてセルフケアとしてどこのツボを押したらよいのか?
今頑張っているリハビリの効果を高めることもできますのでぜひ参考にしてください。
女性が股関節の痛みを感じる原因
痛みを認識するには患部に発痛物質という痛みを感じる状態になっていないといけません。痛みの物質が出るのは緊張による組織破壊の可能性と組織の炎症です。
発痛物質は患部の神経を興奮さえることで痛みを感じます。痛みの強さは炎症と神経の分布が要因になります。
骨の周り(骨膜)にも痛みを感じる神経がありますが、筋肉や腱、皮膚に比べたら圧倒的に少なくなっています。その証拠に骨折の痛みもその瞬間だけなんです。
なので股関節痛の原因は骨ではなく、皮膚や筋肉にあるというわけです。
原因①:骨と筋力と体重のバランス
女性は男性ホルモン量が少ないということもあって、筋肉量が少なくなっています。さらに女性ホルモンの減少による骨粗鬆症。また食事で取り入れるたんぱく質が少ないというのもあって腱が弱くなります。
体重は運動量が低下すれば簡単に増加してしまうことを考えると筋力低下のタイミングで体重に対して関節が耐えられずに痛みを起こすことがあります。女性にはそのタイミングとして「座り仕事」「妊娠」などがあります。
例えば腕立て伏せ。女性でちゃんとできる人はあまりいません。それを無理やりでも腕立て伏せをすると関節に痛みを感じます。
まさに荷重に対して筋肉が耐えられず、荷重が関節に集中することで、組織破壊の可能性があるため患部に痛みを感じるわけです。
股関節痛も同じようなことが起きています。
腕立てほどわかりにくいのは我々の普段の生活が立つことが多かったり歩くことがあるからです。腕よりは使用頻度が多いというのが突然痛くなるという確立を下げます。
ただ、コロナが流行した時にフレイルの人が増えたという報告があるように。ちょっと家で過ごす時間が長くなるとあっという間に足の筋肉が衰えてしまい、家の中で歩くだけで痛みを感じる人が増えてきました。
他に在宅ワークによる腰痛なども同じことが起きています。
自分の荷重と骨や筋力のバランスが崩れることで股関節痛の原因となります。
原因②:生殖器の炎症
生殖器の炎症も股関節痛の原因となります。
生殖器は大きな内膜を持っているので内部の炎症は起きやすくなっています。
生理不順を持っていると、それだけ子宮内膜が掃除されるタイミングが遅れてしまうので炎症を起こす可能性も高くなります。
また閉経後に生理が行われないことが内部の炎症を悪化させることもあります。
生殖器には多くの自律神経(主に副交感神経)があります。それらは仙骨あたりに集まりますが、同様に筋肉として下肢全体の内側にも関係します。
下肢内側の筋肉の緊張が続くことで、股関節から膝関節に内外側の筋肉のバランスが崩れてしまい徐々に荷重に偏りが生まれてしまい、痛みを起こしてしまいます。
股関節痛の事例
20代女性:股関節の障害
大学でダンスを専攻しており、日々のトレーニングに励んでいる。最近、右股関節に鈍い痛みを感じるようになり、特にダンスの動作中に鋭い痛みが走ることがあった。整形外科での診断の結果、股関節形成不全と診断。
ダンスの動作が股関節に過度な負担をかけているため、痛みが生じています。
若い方に多いのが股関節形成不全です。
ただ痛みと形成不全は必ずしも関係するものではありません。
この時に考えるべきは「生理不順」です。
形成不全による荷重のアンバランスはありますが、同時に内臓から発生するアンバランスも重なっている可能性もあります。
40代女性:股関節の変形
日常生活で左股関節に痛みとこわばりを感じるようになった、特に階段の上り下りや長時間の歩行が困難になる。医師の診断により、変形性股関節症が原因であることが言われた。加齢とともに軟骨がすり減り、股関節に炎症が生じている。
このころに多いのが栄養の偏り、運動不足、年齢による体質の変化です。
年齢に合わせて必要な栄養を摂るべきですが、家族に合わせて糖質が多い食事になると、筋力低下と体重増加によって股関節への負担が増えます。
また年齢による筋力の低下や更年期に向かう最中による体調の変化(特に生理)が股関節周辺の筋肉を硬くする事があります。
70代女性:骨折による痛み
数年前から両股関節に慢性的な痛みを感じており、特に夜間に痛みが強くなってきた。最近では、歩行も困難になる。医師の診断により、骨粗鬆症による大腿骨骨折が痛みの原因であることがわかりました。骨密度の低下により、骨が脆くなり、ちょっとした尻もちで骨折します。
骨がもろくなるのは女性ホルモンの影響もありますが、近年では運動不足が主要因と言われています。骨を鍛えることで、破壊と再生を繰り返して骨を強くするということです。
高齢になるとふらつきや倦怠感などで運動量が極端に減ってきます。すると骨もどんどんもろくなってくる。
転倒してしまうのも運動不足が原因とも言えます。定年後からは運動ができる身体でい続けることが健康寿命を延ばします。
普段からの体の手入れが股関節痛を防ぐ事ができるのです。
女性の股関節痛に効くツボ3つ
先ほど紹介した事例ごとにセルフケアのツボを紹介します。
年齢とか関係なく股関節に痛みを感じたら全てのツボを使うことをお勧めします。
ツボ①:三陰交
足のくるぶしから指三本上にあるツボです。
生理などの状態を良くする効果があります。
生理痛の緩和だけでなく生理不順にも効果がある婦人科といえばコレというツボになります。
そのまま上から押してもいいですが、骨に当たるのであまり効いている感じがしないと思います。その場合はぜひ「お灸」を試してみてください。
1日1個でかまいません。
ドラッグストアに売っている中で一番温度の低いものを選んで左右に置いてみましょう。
熱さを感じないうちは疲れているサインです。
日に日に少しずつ熱さを感じるようになります。
閉経後の子宮のケアにも役立てます。
ツボ②:環跳
正座をしたときに踵とお尻がつくところにあります。
股関節と大腿骨の関節部分にあります。
ここの筋肉を緩めておくことで股関節痛によるこわばりや痛みを改善できます。
押すには指よりもテニスボールやゴルフボールなどのしっかりと硬さがあるものにしましょう。
仰向けでねて、床とお尻の間においてください。
ボールを置いて痛みがある時はその筋肉が固くなっているサインです。
1回で3分ぐらいを目安に試してみてください。
立ち仕事が多いかたのセルフケアにもおすすめです。
ツボ③:足三里
足の前側で足の骨(ひざ下で出っ張っている所)から外側に指三本のところにあります。
胃腸の働きを高めたり、脹脛(ふくらはぎ)全体の筋肉の緊張を改善する効果があります。
運動量が低下している人はまずは食事から変えていきましょう。
しっかりエネルギーを取ることで動いてみようという気持ちが生まれます。
食事が減る→動く元気がない→さらに食事が減る。
を繰り返したのが引きこもり状態です。
最初は食べるのが大変ですが、それもトレーニングだと思って、たんぱく質中心の食事をしてみてください。
最初は胃が辛くなると思いますので、それを防ぐツボとなります。
さらに栄養吸収の効率も高まるのでおすすめです。
女性の股関節の痛みを和らげる方法
これまで紹介してきたツボはどちらかと言うと予防的な考えで紹介しました。
今まさに痛みがあるという人のための方法を紹介します。
股関節ストレッチ
ストレッチ専門店も最近は増えてきました。
そういうお店に行ってケアしてもらうことも有効な方法です。
特にお尻周りをいろんな方向からストレッチしてもらいましょう。
股関節周りの筋肉を緩めることで、荷重に対するアンバランスを正常化します。さらに痛みがある場合は筋肉を緩めることで痛みを緩和できる効果が期待できます。
普段から運動量が少ない人は筋肉をストレッチするだけでも筋トレ効果がありますので運動不足改善にも期待できるからです。
股関節は球状の関節です。
いろんな方向に動くことができるからこそ、様々な方向から筋肉がついています。
そのどれも正確にストレッチするのは素人ではとても難しいので専門の人に手伝ってもらって下さい。
きっと自宅でのストレッチ方法を教えてくれますよ。
股関節マッサージ
股関節周囲の筋肉へのマッサージもおすすめです。
リラクゼーション系のマッサージよりも、整体や整骨といった身体の構造を熟知しているところがおすすめです。
股関節痛を感じる筋肉の緊張は特定の場所にあります。
そこにピンポイントに指をぐっと当ててもらうことで痛みに対して即効性があります。
マッサージの難しいのはピンポイントなので適切な場所を探すのに時間が必要な場合があります。
なので、受ける前にどのシチュエーションで痛みが起きやすいのか伝えておくと施術者は探しやすくなると思います。
特に階段の上り下りのどちらで痛みがでるのか?はとても重要な情報になります。
股関節の鍼治療
鍼灸の場合もマッサージと考え方は同じです。
身体の構造を考えて痛みを起こしている筋肉の緊張をピンポイントで緩めることができます。とくに鍼は患部となる筋肉に直接刺激を与えることができる唯一の方法です。
マッサージよりも筋肉の特定が難しくなるのは鍼が細いからです。こちらについても痛みが出るシチュエーション等の情報共有が大切になります。
同時に内臓や自律神経のことを理解して効かせることができる鍼灸師であれば、上記のような複雑な股関節痛に対しても予防や根本の解決に向かうことができます。
まとめ
今回は女性の股関節痛について解説しました。
立って動くことは日常生活で何度も行いますので股関節が痛いことの生活のストレスは非常に大きくなります。
長期間の痛みというのは自律神経失調症の原因になることも忘れてはいけません。場合によって心理的な負担にもなり脳が混乱をおこすことも。
ぎっくり腰などとちがって突然に怪我をするというよりも、これまでの積み重ねで痛みを発症します。
これを機に自分の体を見返す機会ととらえていただいて、股関節の痛みを解決しながらご自身の身体の手入れも一緒に考えていただくと嬉しいです。
当院「ミントはり灸院」は、根本から改善することに特化した神戸の鍼灸院です《年間10,000人超の実績》。六甲道駅3分”六甲院”/三ノ宮駅6分”三ノ宮院”/明石駅5分”明石院”の3店舗がございます。全室個室でマンツーマンで施術しています、ぜひお越しください。