ミントはり灸院・適応障害に鍼灸治療は効果あり!?おすすめのツボも紹介

2024年5月22日

適応障害に鍼灸治療は効果あり!?おすすめのツボも紹介

カテゴリ: うつ病・パニック障害

適応障害とは?

学校や会社、家庭などの身の回りの環境にうまく適応することができず、不安感やいらだち、集中力低下などさまざまな心身の症状があらわれて社会生活に支障をきたしてしまう症状のことを言います。
最近ではうつ病と診断されるよりも適応障害と診断される数が増えている印象です。

適応障害とは?

うつ病に比べると、ストレスの原因がはっきりとしています。なのでストレス元から距離を置くと症状が軽くなるなどの特徴があります。
強いストレスとなる状況になってから3ヶ月程度で症状が発症されます。

適応障害の症状

精神的な症状として、うつ傾向、不安、イライラ、集中力の低下などがあります。ほかにも恐怖感、焦燥感、吐き気、緊張、神経過敏、怒りなど
身体的な症状として、不眠、腹痛、食欲低下、動悸、倦怠感、腰背部痛、感冒様症状、腹痛、下痢、起床困難などがあります。
行動面の症状として、遅刻、欠勤、過度の飲酒、生活の乱れなどがあります。
うつに近い症状として、気分の落ち込み、涙もろさ、意欲の低下、憂うつ、喪失感、絶望感などがあります。

他にも涙が止まらないもあり、複数持続的に発症している場合は専門の医療で相談に乗ってもらいましょう。

六甲道本院
三ノ宮院
明石院

適応障害が日常生活に与える影響

休みの日などは症状が改善され普段の日常と変わらないくらい活発に活動することができます。
ただ、ストレス源に近づいていくと徐々に症状が現れてきて、登校や出勤ができなくなってしまう。
その差に周囲の人は詐病と疑うこともあります。

近年の社会状況と適応障害の増加傾向

2018年~2022年の5年間で患者数が1.7倍増加。患者数が年々増加していると言われいます。
患者の年代はとくに若年層(20代)が最も多く、原因がはっきりとはされていませんが、職場不適応(人間関係ストレス)が増えていると推測されています。
他国と比較しても高い傾向にあり近年の増加幅は大きくなっています。

適応障害の原因

適応障害の原因は強いストレスですが、すべての人が等しく同じ症状になるかと言うとそうではありません。ストレスの耐性や個人の特性、その方の環境などの条件がそろった時に症状が発生します。
特にストレスから逃げる手段や乗り越える手段がないとき、自分の理想とのミスマッチが要因になると言われています。

ストレス要因(仕事、家庭、人間関係)

具体的な例をあげると

大切な人が病気になった
同僚や上司など職場の人間関係で悩んでいる
パワハラやセクハラを受けている
仕事で忙しい、労働時間が長い
学校でいじめにあっている
学校で嫌な先生がいる

といった自分を取り巻く人間関係の変化です。
〇〇ガチャという言葉にあるように、自分にとってストレスとなる良くない相性というのは存在します。
また自身の理想との違いも他人との関わりの中で感じることがあるのでそういったこともストレスとなります。

環境の変化(引っ越し、転職、家族の変化)

自分が病気になった、入院が必要だという状況
結婚や妊娠、出産によるもの
ワンオペ育児 恋人、夫婦関係がうまくいかない
義親との関係
マイホームに引っ越しなどの嬉しい出来事
クラス替えや進学による学校生活の変化
就職や転職によるもの

自分の周辺環境の変化です。
嬉しい出来事がっても、変化という意味では身体はストレスを感じることがあります。

こう考えると常に私達はストレスを受けており適応障害になってしまう可能性があるということです。

適応障害の一般的な治療法

基本的にはうつ病とは違い薬物療法を最初に選択することはありません。
症状の強さによって、生活に大きな支障になっている場合は薬物療法を選択する場合があります。

まず第一にすることはストレスの要因を見つけ出し、環境調整を行うことです。
仕事であれば少し休職するなどです。
人間関係などストレスと距離を置くことが難しい場合もあります。

認知行動療法や問題解決療法

認知行動療法は、起きている事象に対する認識や認知を修正していくことで、過度のストレスを減らす方法です。
またストレスを受けたときの自己コントロールを行動から緩和することを目指します。

またストレス要因を複雑に考えてしまって、自分で抱え込んでいる場合は、問題の整理であったり、症状との関係性などを理解して解決方法を見つけていく問題解決療法というのもあります。

ストレスに対して回避行動をとることは悪いこととは言えませんが、いつまでたっても解決しないままでは、少し休んで回復したとしても、また再発のリスクを抱えたままになります。

自分の認知や認識と向き合うことで、ストレスの受け流したり、対処する方法を知り、ストレス耐性を高めること長期的な解決となります。

これからを自分自身で行うのは難しいので専門家である心理士さんやカウンセラーさんの力を借りましょう。

薬物療法

困っている症状に対応する薬を出されること多いです。
頭痛であれば痛み止めのようなイメージです。

抗うつ薬は適応障害によるうつには効果が期待できません。これは脳に異常な所見がないからです。むしろ副作用が強くなってしまう場合があります。お医者さんも状態だけで全てを判断できるわけではないので、ストレスの要因が何なのかを説明するようにしましょう。

ただ、不安や緊張など心理的な症状が出ている場合は抗不安薬などが処方されます。
不眠やイライラについては漢方が処方される場合もあります。

鍼灸と適用障害

適用障害の症状や社会復帰、そして再発予防に鍼灸治療は有効だと考えています。
それは、脳そのものの問題ではないからです。

さらに鍼灸施術の特性も適用障害の改善に役立てます。

現代医学と鍼灸の統合的アプローチ

現在の医療の最先端は西洋医学と東洋医学をミックスして使うことです。
とくに近年ではさまざまな疾患に対して取り入れられており効果を出しています。
なので、病院で治療を受けているからやめておこう、鍼を受けるなら薬は飲まないほうが良い。
というのはまったく当てはまりません。
適用障害になっても、早く社会復帰をしたいと思っている人はすぐに鍼を受けに来る人がいます。
効果を感覚的に捉えているようですが、今はそれが医療の現場においてもスタンダードになりつつあります。

適応障害に対する鍼灸の効果

適用障害に対して鍼灸ならどんな効果が期待できるのか?

ストレス反応が出るところは元々弱っていた、弱点であった可能性があります。

例えば、下痢を伴う腹痛の場合だと。

仕事に行こうとすると腹痛がする、それはきっかけとしてあるかもしれませんが、普段から下痢っぽくなかったのか?仕事以外の緊張する場面においても下痢っぽくなることはなかったのか?

ということです。

六甲道本院
三ノ宮院
明石院

適用障害と鍼灸の効果-身体的な症状-

当院で数多くの患者さんを診てきた傾向として、適用障害の症状はその人の元々持っている弱っている内臓や筋肉に出てくるケースが大多数を占めています。

ということはその弱点を解決すれば、ストレス反応を抑えることができると考えられます。

ストレス反応が少なくなれば、耐性が高まったと言えますし、結果として体調に左右されず働くことができます。

適用障害と鍼灸の効果-精神的な症状-

我々が精神的な症状を発する時はどんなときかというと、内臓の不調や不快な状態によって、脳の理性を司る前頭前野の働きが低下するときに発生します。

上記のような内臓の不調や自律神経の乱れによって、身体的なストレスが発生します。

例えば腹痛になると、絶えず痛みのストレスを受け続けることになります。

その時のストレスは弱いかも知れませんが持続的に受け続けると考えると低く見積もることもできません。

脳には確実に負担になっているわけです。

社会的なストレスは時間の経過や環境から離れることで解消されますが、内臓的なストレスは回復しない限り続きます。

鍼灸は内臓や自律神経の不調を改善することができますので、そういった内部のストレスからくる精神的な症状を改善することができます。

適用障害と鍼灸の効果-脳の負担を下げる-

さらに鍼の刺激は交感神経を介して脳への刺激を与えて脳全体の血流改善を生み出すこともできます。

さらに身体刺激に意識を向ける時間というのは脳がリラックスすることにもなります。

社会的なストレスが発生するのは、ストレスを感じた場面などがフラッシュバックしたり、未来を想像して不安に感じたり、現実に起きているわけではなく過去や未来のことを想像して脳がストレスを感じます。

脳はそれだけ、イメージ力が強いのが特徴ですが、適用障害になる場合はそのイメージから抜け出せない、考え続けてしまう時間が多くなりがちです。

そこで鍼やお灸の身体刺激が有効です。人の体は身体刺激がある場合や自分の身体の部位を強く意識している時は脳のイメージ力は発動できなくなります。

この考えは心理士の先生も鍼灸による刺激は立派な心理療法であると言っていました。

刺激に集中する、身体の変化に集中する時間はまさに脳がそこに没入していきますが、わずか数十分でも脳がクリアになっていきます。

適用障害と鍼灸の効果-カウンセリング-

適用障害ではストレス耐性を高めることが今後の再発を防ぐうえで重要なテーマとなリます。

そこには様々な観点からストレスに対して自分の認識や認知を変容していかないといけません。

本来であれば専門家による心理療法が有効ですが、それを受け続けるには難しさがあります。

現実として予約が取りづらい、専門家が少ない、変容には長期間がかかるといった課題があるからです。

そこで鍼灸治療を上手く使うことをおすすめしています。

治療中に自分の感じていること、生きづらいと思っていること、普段の生活、好きなことや嫌いなことなどなんでも話すことができるからです。

病院と違ってある程度の時間をとって、マンツーマンでいることができるのが鍼灸治療の良さです。

頻度も週に1回ペースなのでカウンセリングの合間の復習や感じたことの再考にもなります。

心理士ほどのプロではありませんが、一般的な人に比べても傾聴のスキルを有しているのでストレスなく話を続けることができます。

適用障害と鍼灸の効果-まとめ-

適用障害の改善に心療内科ではアプローチが少なく経過観察となること多い中で鍼灸治療をチャレンジする方は少なくありません。

鍼灸との相性もとても良いのでぜひ検討してみてください。

ツボを使ったセルフケア/h2>

適応障害に対する特定のツボ

ストレスによって現れる症状に対応するツボを選ぶことが効率的に効果を出すことができます。

ストレスの耐性を高めるツボとして百会をおすすめしています。

頭頂部で両耳を結ぶ頭の中心にあります。

親指でゆっくり押し込んでください。

ストレスが溜まっているほど、痛みが出やすくなります。

あまり痛みが強くならないように1分程度抑えておけば効果が出ます。

精神安定に効果的なツボの紹介

胸の間にある膻中です。

胸の中心にあリます。なかなか押すことが難しい状況であれば、手のひらで全体を抑えるようにして軽く圧をかけましょう。

そして、深呼吸して押した手が上がったり下がったりするのを感じてください。

そのまま深呼吸を10回程度繰り返したら完了です。

身体の変化を感じる集中した時間を作ることが大切です。

ストレス軽減に有効なツボ

完骨です。耳の後ろの出っ張った骨から 1センチほど下から内方へ少し外れた 髪の生え際あたりで凹んでいる部分です。

そこを両方の親指で押してください。

ストレスを感じていると首が硬くなります。

ゆっくり押しながら首の緊張を軽減してください。

紹介した3つのツボも適用障害と言われていなくても使って問題ありません。

自分に取って使いやすい、やってみて気持ち良いと感じるツボを選んでください。

適応障害の治療に鍼灸を取り入れるメリット

医療の複数アプローチは自分の考えなどを整理するのに有効です。
西洋医療では限界のあっても東洋医学ではアプローチできる場合があります。
別の視点や考え方はストレスを捉え方を変えるきっかけになるかもしれません。

復帰までの時間の短縮や再発防止、薬の量を減らすなど実質的な効果も期待できます。

もちろん、病院の薬やカウンセリングと並行して治療受けることができますし。効果がバッティングして副作用になることもありません。

全人的なアプローチの重要性

心と身体は一つであるという考えは東洋医学においてはスタンダードでした。

これらを一体的にアプローチできるのが鍼灸です。

認知行動療法も全人的なアプローチです。

こちらは認識と行動ですが、鍼灸の場合は内臓や筋肉と自律神経そして脳です。

また適用障害のことやストレス源のことを一人でも多くの人に知ってもらうことも大切です。

自分と関わる人の輪を大きくすることはそれだけ、いろんなサポートを受けることができますし、いろんなアイディアが生まれます。

まとめ

適用障害と鍼灸治療に関して、当院の考えを解説しました。

長かったと思いますがいかがでしたでしょうか?

ストレス社会と言われており、ストレスを上手く付き合っていくことは、これからを生きるうえでの大事なスキルと言えます。

一度、適用障害になってしまったからといって必ず再発するわけではありません。自分の苦手なところや苦手な状況や考えを知れたと思って次に活かしてもらえれば、それも大切な経験ですしストレス耐性とも言えます。

少しお休みして、少し経験を活かしてほしいなと思っています。
それが鍼灸治療ならお手伝いできると考えています。

当院「ミントはり灸院」は、根本から改善することに特化した神戸の鍼灸院です《年間10,000人超の実績》。六甲道駅3分”六甲院”/三ノ宮駅6分”三ノ宮院”/明石駅5分”明石院”の3店舗がございます。全室個室でマンツーマンで施術しています、ぜひお越しください。