ミントはり灸院・気分変調症と鍼灸!?セルフケアのツボも紹介しています。

2024年5月22日

気分変調症と鍼灸!?セルフケアのツボも紹介しています。

カテゴリ: うつ病・パニック障害

気分変調症とは?

気分変調症は、生きづらさや不安なことを自分の性格性によるものと認識してしまい、慢性的な軽度の抑うつ状態が持続する精神疾患です。大うつ病と比較すると症状は軽度ですが、その持続期間が非常に長いのが特徴です。以前は気分変調症を「持続性抑うつ障害」「抑うつ神経症」や「神経症うつ病」とも呼びます。病院によっては気分変調性障害と書いている場合もあります。
気分変調症は一般人口の5~6%がかかると言われ、男女差は少ないですがやや女性に多く、症例の多くは若年で発症します。

気分変調症の特徴

持続期間の長さ

気分変調症の最も特徴的な点は、少なくとも2年以上(子供や青年では1年以上)にわたり、持続的に抑うつ気分が続くことです。

軽度の症状

症状は大うつ病より軽度ですが、日常生活に支障をきたすほどの持続的な抑うつ状態が続きます。

機能障害

持続的な抑うつ気分によって、社会的、職業的、家庭内での機能が低下します。

気分変調症の症状

気分変調症の症状は以下のようなものが含まれます:
・持続的な抑うつ気分
・興味や喜びの喪失
・疲労感やエネルギーの低下
・自尊心の低下
・集中力の低下
・睡眠障害(不眠または過眠)
・食欲の変化(食欲不振または過食)
・絶望感や無力感

これらの症状が慢性的に続くため、気分変調症の患者はしばしば日常生活の中で大きなストレスを感じます。
他にも身体的な症状として慢性疲労や不眠などもあります。

気分変調症の原因

気分変調症の原因ははっきりとは分かっていません。
それは発症から治療開始までの時間がかかるため判断しにくい問題があるからです。
一般的な例として以下があります。
1)遺伝的要因: 気分変調症は家族歴がある場合、発症リスクが高まります。
2)生物学的要因: 脳内の神経伝達物質の不均衡やホルモンの異常が関与している可能性があります。
3)心理的要因: ストレスフルな出来事やトラウマ、長期間にわたる心理的ストレスが発症の引き金となることがあります。
4)環境的要因: 社会的孤立や職場のストレス、人間関係の問題などが影響を与えることがあります。

気分変調症の診断

気分変調症の診断は、精神科医や心理士による詳細な問診と診察を通じて行われます。持続的な抑うつ気分が少なくとも2年以上続いていることが確認され、他の精神疾患や身体的な疾患が原因でないことが排除されます。

六甲道本院
三ノ宮院
明石院

気分変調症の治療

日常生活をなんとか行える程度であるため投薬を行わない場合もありますが、近年は抗うつ薬に有効性を示した報告も多く、精神科における治療では一般的に抗うつ薬などの薬物療法が行われます。
また発症から長年の経過を経ている場合、無気力や無価値観を強めているので、薬物療法と併せて精神療法において本人の認知や考え方の修正などの治療が好ましいとされています。

・薬物療法: 抗うつ薬(SSRI、SNRIなど)が処方されることが多いです。これらの薬物は脳内の神経伝達物質のバランスを調整し、気分を安定させます。
・心理療法: 認知行動療法(CBT)は、気分変調症の治療に効果的です。CBTでは、否定的な思考パターンを認識し、肯定的な思考に置き換える方法を学びます。その他の心理療法(対人関係療法、マインドフルネスベース療法など)も有効です。
・生活習慣の改善: 規則正しい生活習慣、バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠も治療に役立ちます。

鍼灸と気分変調症

気分変調症の症状である抑うつ状態から卒業し社会復帰、そして再発予防に鍼灸治療は有効だと考えています。
それは、脳そのものの問題ではないからです。

さらに鍼灸施術の特性も気分変調症の改善に役立てます。

現代医学と鍼灸の統合的アプローチ

現在の医療の最先端は西洋医学と東洋医学をミックスして使うことです。
とくに近年ではさまざまな疾患に対して取り入れられており効果を出しています。
なので、病院で治療を受けているからやめておこう、鍼を受けるなら薬は飲まないほうが良い。
というのはまったく当てはまりません。
気分変調症と診断されてから、早く社会復帰をしたいと思っている人はすぐに鍼を受けに来る人がいます。
効果を感覚的に捉えているようですが、今はそれが医療の現場においてもスタンダードになりつつあります。

気分変調症に対する鍼灸の効果

気分変調症に対して鍼灸ならどんな効果が期待できるのか?

ストレス反応が出るところは元々弱っていた、弱点であった可能性があります。

例えば、下痢を伴う腹痛の場合だと。

仕事に行こうとすると腹痛がする、それはきっかけとしてあるかもしれませんが、普段から下痢っぽくなかったのか?仕事以外の緊張する場面においても下痢っぽくなることはなかったのか?

ということです。

気分変調症と鍼灸の効果-身体的な症状-

当院で数多くの患者さんを診てきた傾向として、気分変調症の症状はその人の元々持っている弱っている内臓や筋肉に出てくるケースが大多数を占めています。

ということはその弱点を解決すれば、ストレス反応を抑えることができると考えられます。

ストレス反応が少なくなれば、耐性が高まったと言えますし、結果として体調に左右されず働くことができます。

気分変調症と鍼灸の効果-精神的な症状-

我々が精神的な症状を発する時はどんなときかというと、内臓の不調や不快な状態によって、脳の理性を司る前頭前野の働きが低下するときに発生します。

上記のような内臓の不調や自律神経の乱れによって、身体的なストレスが発生します。

例えば腹痛になると、絶えず痛みのストレスを受け続けることになります。

その時のストレスは弱いかも知れませんが持続的に受け続けると考えると低く見積もることもできません。

脳には確実に負担になってうつ状態になるわけです。

社会的なストレスは時間の経過や環境から離れることで解消されますが、内臓的なストレスは回復しない限り続きます。

鍼灸は内臓や自律神経の不調を改善することができますので、そういった内部のストレスからくる抑うつ状態など精神的な症状を改善することができます。

気分変調症と鍼灸の効果-脳の負担を下げる-

さらに鍼の刺激は交感神経を介して脳への刺激を与えて脳全体の血流改善を生み出すこともできます。

さらに身体刺激に意識を向ける時間というのは脳がリラックスすることにもなります。

社会的なストレスが発生するのは、ストレスを感じた場面などがフラッシュバックしたり、未来を想像して不安に感じたり、現実に起きているわけではなく過去や未来のことを想像して脳がストレスを感じます。

脳はそれだけ、イメージ力が強いのが特徴ですが、気分変調症になる場合はそのイメージから抜け出せない、考え続けてしまう時間が多くなりがちです。

そこで鍼やお灸の身体刺激が有効です。人の体は身体刺激がある場合や自分の身体の部位を強く意識している時は脳のイメージ力は発動できなくなります。

この考えは心理士の先生も鍼灸による刺激は立派な心理療法であると言っていました。

刺激に集中する、身体の変化に集中する時間はまさに脳がそこに没入していきますが、わずか数十分でも脳がクリアになっていきます。

六甲道本院
三ノ宮院
明石院

気分変調症と鍼灸の効果-カウンセリング-

気分変調症では現状に対する認知を変えるのが今後の再発を防ぐうえで重要なテーマとなリます。

そこには様々な観点からストレスに対して自分の認識や認知を変容していかないといけません。

本来であれば専門家による心理療法が有効ですが、それを受け続けるには難しさがあります。

現実として予約が取りづらい、専門家が少ない、変容には長期間がかかるといった課題があるからです。

そこで鍼灸治療を上手く使うことをおすすめしています。

治療中に自分の感じていること、生きづらいと思っていること、普段の生活、好きなことや嫌いなことなどなんでも話すことができるからです。

病院と違ってある程度の時間をとって、マンツーマンでいることができるのが鍼灸治療の良さです。

頻度も週に1回ペースなのでカウンセリングの合間の復習や感じたことの再考にもなります。

心理士ほどのプロではありませんが、一般的な人に比べても傾聴のスキルを有しているのでストレスなく話を続けることができます。

気分変調症と鍼灸の効果-まとめ-

気分変調症の改善に心療内科ではアプローチが少なく経過観察となること多い中で鍼灸治療をチャレンジする方は少なくありません。

鍼灸との相性もとても良いのでぜひ検討してみてください。

ツボを使ったセルフケア/h2>

気分変調症に対する特定のツボ

その日の不調によって現れる症状に対応するツボを選ぶことが効率的に効果を出すことができます。

ストレスの耐性を高めるツボとして百会をおすすめしています。

頭頂部で両耳を結ぶ頭の中心にあります。

親指でゆっくり押し込んでください。

ストレスが溜まっているほど、痛みが出やすくなります。

あまり痛みが強くならないように1分程度抑えておけば効果が出ます。

精神安定に効果的なツボの紹介

胸の間にある膻中です。

胸の中心にあリます。なかなか押すことが難しい状況であれば、手のひらで全体を抑えるようにして軽く圧をかけましょう。

そして、深呼吸して押した手が上がったり下がったりするのを感じてください。

そのまま深呼吸を10回程度繰り返したら完了です。

身体の変化を感じる集中した時間を作ることが大切です。

ストレス軽減に有効なツボ

完骨です。耳の後ろの出っ張った骨から 1センチほど下から内方へ少し外れた 髪の生え際あたりで凹んでいる部分です。

そこを両方の親指で押してください。

ストレスを感じていると首が硬くなります。

ゆっくり押しながら首の緊張を軽減してください。

紹介した3つのツボも気分変調症と言われていなくても使って問題ありません。

自分に取って使いやすい、やってみて気持ち良いと感じるツボを選んでください。

気分変調症の治療に鍼灸を取り入れるメリット

医療の複数アプローチは自分の考えなどを整理するのに有効です。
西洋医療では限界のあっても東洋医学ではアプローチできる場合があります。
別の視点や考え方はストレスを捉え方を変えるきっかけになるかもしれません。

復帰までの時間の短縮や再発防止、薬の量を減らすなど実質的な効果も期待できます。

もちろん、病院の薬やカウンセリングと並行して治療受けることができますし。効果がバッティングして副作用になることもありません。

全人的なアプローチの重要性

心と身体は一つであるという考えは東洋医学においてはスタンダードでした。

これらを一体的にアプローチできるのが鍼灸です。

認知行動療法も全人的なアプローチです。

こちらは認識と行動ですが、鍼灸の場合は内臓や筋肉と自律神経そして脳です。

また気分変調症のことやストレス元のことを一人でも多くの人に知ってもらうことも大切です。

自分と関わる人の輪を大きくすることはそれだけ、いろんなサポートを受けることができますし、いろんなアイディアが生まれます。

まとめ

気分変調症と鍼灸治療に関して、当院の考えを解説しました。

長かったと思いますがいかがでしたでしょうか?

ストレス社会と言われており、ストレスを上手く付き合っていくことは、これからを生きるうえでの大事なスキルと言えます。

一度、気分変調症になってしまったからといって必ず再発するわけではありません。自分の苦手なところや苦手な状況や考えを知れたと思って次に活かしてもらえれば、それも大切な経験ですしストレス耐性とも言えます。

少しお休みして、少し経験を活かしてほしいなと思っています。
それが鍼灸治療ならお手伝いできると考えています。

当院「ミントはり灸院」は、根本から改善することに特化した神戸の鍼灸院です《年間10,000人超の実績》。六甲道駅3分”六甲院”/三ノ宮駅6分”三ノ宮院”/明石駅5分”明石院”の3店舗がございます。全室個室でマンツーマンで施術しています、ぜひお越しください。