ミントはり灸院・自律神経の乱れが腰痛の原因?痛みを和らげるツボや改善策とは

2024年11月12日

自律神経の乱れが腰痛の原因?痛みを和らげるツボや改善策とは

カテゴリ: 腰痛・ぎっくり腰

寝つきの悪さも腰痛の原因かもしれない

院長 森本 賢司

この記事の執筆者

ミントはり灸院 院長
森本 賢司

高度専門鍼灸師

【略歴】
神戸東洋医療学院卒業
神戸東洋医療学院にて河村廣定先生に師事
明治国際医療大学 大学院 修士課程 修了
神戸東洋医療学院 非常勤講師

【資格】
はり師免許証・きゅう師免許証

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腰痛は多くの人が経験する一般的な症状であり、その原因や治療法は多岐にわたります。
一般的な症状なので原因の特定も簡単かと思いきや意外と原因不明な場合が多いです。
多くの場合は筋肉の緊張と言われて、痛み止めや湿布を処方されるくらいです、大事なのは、なぜ筋肉が緊張するのか?です。
それがわかれば自律神経が乱れによる腰痛の改善もできますので最後まで確認下さい。

腰痛の原因とは

以下に、腰痛の分類と一般的な治療法について紹介します。

腰痛の分類

腰痛は大きく「特異的腰痛」と「非特異的腰痛」に分類されます。

特異的腰痛: 原因が特定できる腰痛で、以下のような疾患が含まれます。

腰椎椎間板ヘルニア: 椎間板の内容物が突出し、神経を圧迫することで痛みやしびれを引き起こします。

腰部脊柱管狭窄症: 脊柱管が狭くなり、神経を圧迫することで腰痛や下肢のしびれを引き起こします。

変形性脊椎症: 加齢に伴う椎間板や椎体の変性によって生じる腰痛です。

非特異的腰痛: 原因が特定できない腰痛で、生活習慣やストレスなどが影響していることが多いです。

腰痛の一般的な治療法

腰痛の治療法は、原因や症状の程度に応じて異なりますが、以下のような方法が一般的です。

薬物療法: 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、筋弛緩薬、アセトアミノフェンなどが用いられます。急性腰痛にはNSAIDsが推奨されることが多いです。

物理療法: 温熱療法、超音波療法、経皮的電気刺激療法(TENS)などが行われます。これらは痛みの軽減や機能の回復を目的としています。

運動療法: 慢性腰痛に対しては、運動療法が有用とされています。適切な運動は腰の支持性を高め、再発を防ぐ効果があります。

装具療法: コルセットなどを使用して腰部を安定させる方法です。ただし、長期間の使用は筋力低下を招く可能性があるため注意が必要です。

手術療法: 症状が重く、他の治療法が効果を示さない場合には、手術が検討されることがあります。

原因が明確な場合

腰痛で病院に行くと多くの場合はレントゲンで特異的な腰痛でないかを疑い検査をします。

レントゲンで確認できなければ、非特異的な腰痛として診断します。

また整骨院などの場合も同じです。徒手検査などを行い、姿勢がゆがんでいるところを見つけます。

あきらかに歪みが強い所が腰痛の原因として判断して、矯正などの施術を行います。

腰痛の原因がわからない場合

原因がわからないというのは、検査で原因がみつからなかったことを意味します。

けっして腰痛に対して原因がないというわけではありません。

痛みが出るということは体からのサインです。

ちょっと画像が怪しい、すこし歪んでいる、ぐらいでは痛みはでません。

はっきりした結果が見つからない場合はそこでは特定ができないと考えましょう。

自律神経と腰痛の関係性

筋肉は画像や見た目で判断できない要素があります。

それが自律神経です。筋肉の緊張や弛緩も自律神経によって調整されているからです。

一般的に自律神経をストレスととらえている人が多いですが、それは違います。

体の内臓と脳を結ぶ神経のことです。

なので、天候や人間関係の影響も受けますし、内臓からの不調も影響を受けます。

原因不明の腰痛を「ストレスだね」としてまとめる人がいますが、それは正しくはなく、どのストレスが腰痛に影響しているのかをわかっている必要がありますし、わかっていれば何のストレスなのか言うはずです。

そもそも体が歪むのはなぜか

体の歪みは本当に問題なのか?多くの人は体が歪んでいます。
なぜなら、利き手や利き足があって、加重は偏ります。
普段からパソコンやスマホ等で前のめりで生活しているので猫背ぎみにもなるでしょう。
それは生活や仕事に合わせた、体の順応とも言えるのです。

たまに姿勢が悪いなと感じて、背中をまっすぐすることはありませんか?ただ短時間で筋肉がだるくなってもとの楽な姿勢に戻っていきますよね。

あなたは腰痛に悩んでいるかもしれませんが、多くの人は同じように歪んでいても悩んでいないのです。(他の場所に痛みが出る場合もありますが。)

ということは歪みそのものが原因ではなく、筋肉が緊張して痛みがでることが原因です。

筋肉は回復が早い

筋肉は普段から使うことを想定されています。
なので、ちょっとしたことで疲れてしまって痛みがすぐに出るのでは、体の機能としてまずいわけです。
生活に合わせて、順応するの早いですし、その回復も早いわけです。

筋肉の回復力が低下すると痛みがでる

ひごろの動きや負荷に順応する優秀な筋肉ですが、それが痛みを起こすのは回復力が低下しているからです。

疲労が蓄積して、筋肉は本来のゴムのように伸び縮みすることができなくなると、痛みを起こすようになります。
また疲労による筋肉の損傷が回復していないと、炎症が残ることで同様に筋肉の動きが悪くなり、痛みを感じるようになります。

ということは腰痛は筋肉の回復力が低下した状態が続いていると考えられるのです。

そして、その回復力に影響するのが内臓とそれにつながっている自律神経になります。

腰部に影響する自律神経とは?

腰痛を感じる筋肉は様々ありますが、神経の分布で考えると影響する内臓はある程度絞ることができます。

たとえば大腸です。

便秘になると腰がキリキリと痛みを感じる事はないでしょうか?

他にも子宮もあります。

生理の時期は腰の下のほう、仙骨あたりに重い痛みを感じないでしょうか?

このように主に腹部の臓器が腰の筋肉に関係します。

六甲道本院
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自律神経を整え腰痛を緩和する方法

自律神経を整えて腰痛を改善するには3つの方法があります。

1.神経の異常興奮を抑える:長期間の痛みがある場合は神経の興奮しやすい状態にあります。通常の痛みよりも強く感じやすいということ。実は筋肉の緊張はある程度改善しているかもしれませんが、痛みに対して敏感になっていて症状が続くことがあるので神経の興奮を抑えます。

2.自律神経を整える:痛みを感じているのは脳です。脳へのストレスが大きいことで痛みを強く感じてしまうということがあります。特に恐怖の感情が強いと痛みが強くなります。こういった脳へのストレスを減らすことも治療の目的とします。脳は内臓の慢性炎症によってストレスを感じます。不調を見つけることで脳へのストレスを緩和し痛みの感度を正常化します。

3. 内臓の働きを改善する:内臓と筋肉は強く関係しています。内臓の不調があることで筋肉を緊張する働きによって痛みを起こすことがあります。また痛みの発生部位に関連する内臓に慢性的疲労を抱えている場合もあります。痛みを緩和する目的でも内臓の機能を改善するためのツボ刺激を行います。

これらを実現するセルフケアをお伝えします。

方法①森林浴

森林浴(しんりんよく)は、自然の中で心身を癒すための方法で、1982年に日本で提唱されました。これは、森林の中を歩いたり、静かに過ごしたりすることで、五感を通じて自然を感じ、リラックス効果を得ることを目的としています。

森林浴は、樹木から放出されるフィトンチッドやマイナスイオンが、心身の健康に良い影響を与えるとされています。フィトンチッドは植物が放つ化学物質で、空気を清浄にし、リラックス効果をもたらします。また、マイナスイオンは副交感神経を活性化し、筋肉の緊張をほぐす効果があります。

森林浴はストレスホルモンの減少や自律神経のバランス改善を通じて、痛みの緩和に寄与します。具体的には、森林浴を行うことで交感神経の活動が抑制され、副交感神経が活性化されるため、心身がリラックスし、痛みの感覚が軽減されることが報告されています。

方法②交代浴

交代浴(こうたいよく)は、温かいお湯と冷たい水に交互に入る入浴法で、血液循環を促進し、筋肉の疲労回復やリフレッシュを図る方法として知られています。この方法は、温浴と冷浴を繰り返すことで、血管の収縮と拡張を促し、ポンプのような効果を発揮します。これにより、血流が改善され、体内の老廃物の排出が促進されるとされています。

また自律神経のバランスが調整される効果もあります。

方法③食物繊維

食物繊維の摂取は、大腸の健康に多くの改善効果をもたらします。

まず、食物繊維は腸内の善玉菌のエサとなり、これらの菌が短鎖脂肪酸を生成します。短鎖脂肪酸は腸内環境を整え、炎症を抑える効果があります。また、不溶性食物繊維は便のかさを増やし、腸のぜん動運動を促進することで、便秘の予防や改善に役立ちます。さらに、水溶性食物繊維は腸内の有害物質を吸着し、体外への排出を助けるため、腸内のデトックス効果も期待できます。これらの作用により、大腸からのストレスによる腰痛の改善が期待できます。

自律神経を整えるツボを押す

上記のセルフケアをツボを使うことで同様の効果を実現できます。
理想としては個人に合わせたツボをプロの鍼灸師によって見つけてもらうことです。
今回は一般的なツボを紹介しますので参考にして下さい。

自律神経の乱れからくる腰痛に効果的なツボ

ツボ①百会

百会は、頭の上で両耳を結んだラインと、眉間から頭頂部に向かうラインが交わる地点にあります。
百会を刺激することで、副交感神経が活性化され、リラックス効果が得られます。これにより、ストレスや不安が軽減され、精神が安定します。さらに睡眠の質が向上するので自律神経の安定の効果があります。

ツボ②労宮

手のひらの中央に位置するツボで、特に中指と薬指の骨の間にあります。労宮は、手を軽く握ったときに中指と薬指の先端が触れる部分に位置し、指の腹で押すことで刺激できます
副交感神経が優位になり、リラックス効果が得られます。これにより、ストレスや緊張感が軽減され、心の安定が促進されます

ツボ③太衝

太衝は足の親指と人差し指の間に位置し、ストレスやイライラを軽減し、自律神経のバランスを整える効果があります。
感情の不安定さを改善し、リラックスした状態を促します。これにより、交感神経の過剰な働きを抑え、副交感神経を活性化させることが期待できます

まとめ

自律神経への乱れは、天候などの変化、人間関係、内臓などさまざまなストレスが影響します。
そして自律神経が乱れることで筋肉が緊張するようになっているので、結果として腰回りが硬くなり腰痛の悪化になります。

ご自身の腰痛に波があったり、イライラなどによって痛みが強くなる場合はストレッチをする事よりも紹介したセルフケアが効果がありますので試してみてはいかがでしょうか?

今回は体の機能全体として自律神経の乱れを紹介しましたが、個別の問題として内臓も考えられます。

セルフケアをしても痛みが改善されない場合は内臓を疑って、プロの鍼灸師に診てもらうことをおすすめします。

当院「ミントはり灸院」は、根本から改善することに特化した神戸の鍼灸院です《年間10,000人超の実績》。六甲道駅3分”六甲院”/三ノ宮駅6分”三ノ宮院”/明石駅5分”明石院”の3店舗がございます。全室個室でマンツーマンで施術しています、ぜひお越しください。