丁寧な触診をしていくと、隠れている不調、自覚していない不調、わかっているけど関係ないと思っている不調を見つけることができます。
そこから、体の構造や皮膚と筋膜の緊張緩和を踏まえて本当の原因を判断します。
まずは病院で問題を解決
顔面神経麻痺になってしまったら、まずは病院で神経の腫れを抑えましょう。
顔面神経が長時間使われなくなることで筋肉が恒久的に硬直すると、回復のチャンスを失ってしまいます。
多くの場合がウィルス感染による神経の炎症です。炎症を起こすことで神経が腫れ、細い神経の通り道で圧迫されてしまいます。
その結果、麻痺症状が起きています。
最近では細い道を拡張する出術をする場合もあります。
病院の治療後は鍼灸
病院で神経の腫れを抑える薬をもらったらできるだけ早くに鍼灸治療を受けましょう。
なぜなら、神経が回復するまでの間は筋肉が使えないからです。
使えない時間を長く続くことで筋肉は日ごとに硬直していきます。
ある一定期間を過ぎてしまうと筋肉とそこにつながる神経ともに動作不能状態になってしまい、一過性の麻痺から難治性の麻痺に移行してしまうからです。
顔のマッサージをすることも効果がありますが、
深部の筋肉や複雑な動きをする筋肉に刺激を与えるなら鍼灸治療が効果的です。
参考:日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会|顔面神経麻痺ってどんな病気?
麻痺の状態別の鍼灸治療
■全体に麻痺が残る場合
病院での治療後に全体に麻痺が残る場合は他の原因を考える必要があります。
それは神経の炎症によっておきた他の障害によって麻痺が起きている可能性があるということです。
神経の通り道は多くの場合は骨です。中には筋肉の間を通る道も存在します。顔面神経は耳の下から枝分かれしますが、頬骨あたりの筋肉の間を縫うように走行しています。
慢性的な鼻炎や食いしばり等で筋肉の緊張や炎症が強い場合でも顔面神経が圧迫されて麻痺症状がでます。
こういった筋肉の炎症に対しては病院でも検査で見つけることができないので見落とされることがあります。
■部分的に麻痺が残る場合
部分的な麻痺は神経の幹の部分ではなく枝のところの問題が隠れています。筋肉を動かす神経は筋肉の端のほうにつきます。
接合部分に炎症が残っている場合は部分的な麻痺になります。もしくは、治療中に動かなくなった筋肉や神経の硬直が残った可能性があります。
投薬での治療期間が長かったり、ある程度回復したので自然回復を待っていたりすると、筋肉と神経の結合は時間とともに接続を弱めてしまい動かすことができなくなります。
■動かしにくい場合
筋肉は1つ1つがバラバラに動いているわけではなく、大きな筋肉を支えるようにして小さな筋肉や他の筋肉が力の土台となって動きを作っています。
麻痺によって連動性が失われると動かしにくさが生まれてしまいます。顔の動きは顔だけで成立しません。
咽や胸、背中いろんな筋肉が使われて表情を作っています。
関係ない筋肉の影響で動かしにくさが出ることがあります。全体の動きを見て負担になっている箇所を見つける必要があります。
■違和感が残る場合
違和感は皮膚の歪みやつっぱりで起きます。皮膚の緊張に顔面神経は関与しません。皮膚は自律神経の影響を受けるので、顔面部の交感神経が興奮していると皮膚はつっぱります。
咽や鼻、眼精疲労、などの顔面部の炎症が考えられ、顔面神経麻痺になる方の多くが顔のどこかに炎症が起きている場合がほとんどです。
そこを解決しないと違和感はいつまでも残ってしまいます。
自然回復よりも体質改善
顔面神経麻痺では自然回復することが多いことも事実です。
ただ、自然回復しない場合もあります。どちらのリスクを考えるべきか。
自然回復を待って筋肉が硬直し神経の接続が失われてしまっては自然な動きを取り戻すことができなくなります。そうなってしまわないように積極的な治療をおすすめします。
もちろん、3か月以上経過した場合でも筋肉や神経の復活は可能です。
その場合は適切な刺激をすることで脳に筋肉の動きを送るところから始まります。
そして知られていないことですが、顔面神経麻痺は再発します。神経にウィルスが感染するとヘルペスウィルスのように潜伏するからです。
また何かのきっかけで再発することは珍しいことではなく、2回目、3回目の方も中にはいます。
再発するときは決まっています。それは体の免疫力が低下したときです。
全身の体質改善は麻痺を治すだけでなく、再発予防においても重要なこと。
本当の卒業をするためにも一度当院にお任せ下さい。
当院の特徴
当院では、顔面神経麻痺でお悩みの方へ専門的な鍼灸でお応えしています。
丁寧な触診をしていくと、隠れている不調、自覚していない不調、わかっているけど関係ないと思っている不調を見つけることができます。そこから、体の構造や自律神経の影響を踏まえて本当の原因を判断します。
全身+局所の回復をしていくとともに、免疫のポイントを中心とした内臓の不調と顔面の筋肉の循環を回復し、違和感のない表情が作れることが目標です。
予防対策&早期回復として、ご自身で対処できるストレッチ&ローラー鍼を使ったケアを指導します。